左利きの子供用ハサミを探していて、どれを選べばいいのか迷っていませんか。
左利き用ハサミと右利き用の違いがよく分からなかったり、左利き用ハサミをいつから持たせていいのか、そもそも左利き用ハサミの使い方はこれで合っているのか…
特に、左利きの子供におすすめと言われるハサミがたくさんある一方で、保育園や小学校では右利き用が標準だったり、両利き用ハサミで代用できるのか、左利き用ハサミと百均の子供用ハサミの違いはどの程度なのかなど、親として判断に迷うポイントは多いかなと思います。
この記事では、左利き用ハサミと右利き用の構造の違いから、左利きの子供が安全に使えるハサミの選び方、通販での選び方のコツや人気のおすすめモデルまで、左利きハサミに関する疑問をまとめて解消していきます。
読み終わるころには、「うちの子にはこのタイプの左利き用ハサミが合いそうだな」と具体的にイメージできるはずですよ。
- 左利き用ハサミと右利き用の違いと仕組みが分かる
- 年齢別にどんな子供用ハサミを選べばいいかイメージできる
- 通販で左利き用ハサミを失敗せずに選ぶポイントが分かる
- 左利きの子供がハサミを好きになるための工夫が分かる
左利きハサミで子供の工作を快適に

ここでは、左利きハサミがなぜ必要なのか、右利き用ハサミとの違い、そして左利きの子供に教えるときのポイントをまとめていきます。
まずは仕組みを知っておくと、その後のハサミ選びや練習がすごくスムーズになりますよ。「うちの子は左利きっぽいかも?」という段階から、「そろそろ本格的に工作をさせてみたい」というタイミングまで、イメージしながら読んでもらえると整理しやすいと思います。
左利きハサミ子供用の種類と特徴
一口に左利きハサミと言っても、子供向けにはいくつかタイプがあります。ざっくり分けると、幼児向けの安全重視タイプ、学童向けの本格タイプ、そして左右どちらの手でも使える両利き対応タイプの三つです。
それぞれ「いつ・どんな場面で活躍するか」が違うので、ここで一度整理しておきましょう。
幼児向け安全重視タイプ
まず幼児向けの安全重視タイプは、2〜4歳くらいの「ハサミデビュー」にぴったりのモデルです。
刃先が丸く、場合によっては刃全体が樹脂カバーで覆われているものが多く、手や指に触れてもケガをしにくい設計になっています。
紙や粘土は切れるけれど指は切れにくい特殊加工がされた刃を採用しているモデルもあり、「ハサミ=怖いもの」という印象を与えずにスタートできるのが大きなメリットです。
さらに、握力がまだ弱い子のために、スプリングで開く動きを補助してくれるハサミもあります。
これがあると、子供は「閉じる」動きにだけ集中しやすく、手の疲れも少なく済みます。慣れてきたらスプリングをオフにできるタイプなら、ステップアップもスムーズですね。
学童向け本格タイプ
学童向けの本格タイプは、ステンレス製の刃でしっかりよく切れることが特徴です。
牛乳パックや厚紙、画用紙、フェルトなど、学校の図工で使うような材料を切ることを想定しているので、刃の長さも幼児向けより少し長め。
指を入れる穴も、小学生の手にフィットするサイズ感に調整されています。
最近の学習ハサミは、刃がカーブしていて軽い力で切れたり、粘着テープが付きにくいコーティングがされていたりと、細かい工夫が盛りだくさんです。
特に左利き用モデルは、右利き用と同じシリーズで展開されていることが多いので、兄弟で利き手が違ってもデザインをそろえやすいのも嬉しいポイントかなと思います。
両利き対応タイプ
そして両利き対応タイプは、上下の指穴が同じ形だったり、刃の合わせ方を工夫して左右どちらの手でも比較的違和感なく使えるようにしたハサミです。
利き手がまだはっきりしない年齢の子や、家庭・園・学校で持ち替える場面が多い子には、こうしたタイプが役立つこともあります。
ただし、刃の構造まで完璧に左利き専用とは違うことも多いので、「とりあえずの1本」として使うイメージです。
本格的に細かい工作をさせたい時期には、改めて左利き専用に移行してあげたほうが、子供のストレスは減りやすいと感じています。
ざっくりまとめると、幼児は安全重視、学童は切れ味重視、その間をつなぐのが両利き対応タイプというイメージで見ると分かりやすいかなと思います。
まずはお子さんの年齢と、どんな場面で使うことが多いかを思い浮かべながら、タイプを絞り込んでみてください。
なお、ハサミ以外の道具も含めて、左利きが日常で感じる不便さについては、左利きにとって不便に感じることとストレスでも整理しています。ハサミ選びと合わせてチェックしておくと、「どこまで道具を左利き用でそろえるか」の全体像がつかみやすいはずです。
左利きハサミと右利き用の違い
左利き用ハサミと右利き用ハサミの違いは、「刃が反対側についているだけ」と思われがちですが、実はかなり根本的なレベルで構造が違います。
ここを理解しておくと、「なんで左利きの子に右利き用ハサミを使わせるとうまく切れないのか」がスッキリ納得できるはずですよ。
刃の重なり方の違い
一般的な右利き用ハサミは、右手で握ったときに、上側の刃が右に、下側の刃が左に来るように重なっています。右利きの人は、刃の左側から切り口を見ることになるので、線がすっきり見えるわけですね。これは日常的にほとんど意識されませんが、切るときの「安心感」に直結している部分です。
ところが、左利きの子が右利き用ハサミを左手で持つと、刃の重なりが逆向きになり、上側の刃が線を隠してしまいます。
結果として、どこを切っているのかが見えにくいという問題が起こります。大人でも、わざと逆手で持ってみると「うわ、線が見えない!」とすぐ分かるので、一度体験してみると実感しやすいですよ。
力のかかり方の違い
もう一つ大きいのが力の向きです。ハサミは、親指で押し、人差し指・中指・薬指で引くようにして握る道具。右利き用は右手でこの動きをしたときに、刃同士がしっかり噛み合うよう設計されています。しかし左手で同じ動きをすると、刃が外側に開く方向に力がかかり、紙を挟み込む力が弱くなってしまうのです。
その結果、左利きの子が右利き用ハサミを使うと、紙が「サクッ」と切れずにグシャッと潰れたり、引きちぎれるような切れ方になりがちです。
力が足りないからかな?」と思ってさらに力を入れると、今度は刃先が急に滑ってしまい、手元が危なくなることもあります。
これは単に「不器用だから」ではなく、道具側の構造の問題と言えます。世界的には左利きは全人口の約1割前後とされており(出典:Scientific Reports「A large-scale population study of early life factors influencing left-handedness」)、多くの道具が右利きベースで設計されていることを考えると、ハサミに限らず「左利き用を選んであげる意味」はかなり大きいと感じます。
左利き用ハサミのメリット
左利き用ハサミは、こうした問題を解消するために、刃の重なりを逆向きにし、左手で押し引きしたときに刃が内側に締まるように設計されています。
だからこそ、同じ力でもきれいに切れて、線も見えやすいというわけです。
持ち手部分も、右利き用とは鏡映しの形になっていることが多く、親指側の穴と、他の指を入れる穴の形や角度が「左手の形」にフィットするようになっています。長く握っても指が痛くなりにくいのは、こうした細かい形状の差が積み重なった結果なんですよね。
「右利き用でも何とか切れているから大丈夫かな」と思っていた方も、一度左利き用ハサミで紙を切ってみると、その差にかなり驚くはずです。
子供にとっては、その「ちょっとした差」が、ハサミを好きになるか嫌いになるかの分かれ目になってしまうことも多いので、ここはぜひ意識してあげたいところです。
左利きハサミの使い方を教える
左利きの子供にハサミを教えるとき、大事なのは「右利き用ハサミの教え方をそのまま当てはめない」ことです。構造が違うということは、感覚も少し違ってきます。ここでは、左利き用ハサミならではの教え方のコツを、ステップごとに整理していきますね。
ステップ1:持ち方と姿勢を整える
まずは、親指を上の穴、他の指を下の穴に入れるという基本を丁寧に伝えます。左利き用ハサミの多くは、上の穴が小さく、下の穴が大きくなっているので、「小さいほうに親指だよ」と声かけすると覚えやすいです。人差し指を下の穴の外側に添えるように持たせると、ぐらつきが減って安定します。
姿勢も大事で、体の正面より少し左側に紙を置き、左肘が極端に開きすぎない位置で作業するのがポイントです。机と椅子の高さが合っていないと、変な体勢になってうまく切れないので、まずはここを整えてあげるといいですよ。
ステップ2:安全ルールを共有する
- ハサミを持って歩かない
- 刃先は人や自分の体に向けない
- 使わないときは机に閉じて置く
- 紙以外のもの(髪・服・コードなど)を切らない
このあたりは、左利き・右利きに関係なく大切なルールです。まだ言葉での説明だけではピンと来ない年齢なら、実際にダメな持ち方もやってみせて、「こうすると危ないからやめようね」と具体的に伝えてあげると理解しやすいです。
ステップ3:「切れる感覚」を一緒に味わう
最初はコピー用紙やチラシなど、薄くて切りやすい紙からスタートします。いきなり厚紙にチャレンジすると、大人でも難しいので要注意です。「サクッと切れたね」「今の感じ、気持ちよかったね」と声をかけながら、子供自身に切れ味を意識してもらいます。
ここでは、まっすぐ切れているかどうかよりも、「自分で切れた」という成功体験を積み上げることのほうが大事です。線に沿って切るのは、その後でいくらでも練習できます。
ステップ4:線に沿って切る練習へ
ハサミの開閉に慣れてきたら、次は線に沿って切る練習です。最初は短い直線から始めて、徐々に長くし、慣れてきたらゆるいカーブ、ギザギザの線、とステップアップしていきます。
ここでおすすめなのが、「線のすぐ横を切る」練習です。完璧に線の上をなぞるのではなく、「線を残しながら切るよ」と伝えると、多少ずれても成功に感じやすく、自信を失いにくいです。
先生との連携も大切
もし保育園や学校で右利き用ハサミが標準になっている場合は、「おうちでは左利き用ハサミで練習していること」「右利き用だと見えにくい・切れにくいこと」を先生に伝えておくと、配慮してもらえることも多いです。
先生自身が右利きの場合、左利きの子がどれくらい苦戦しているか、イメージしにくいこともあるので、情報共有はかなり有効です。
左利きの子の「できない」「遅い」は、練習不足というより「道具と教え方が合っていない」ケースが本当に多いです。焦らず、少しずつステップを刻んでいきましょう。
左利きの子供ハサミはいつから
「左利き用ハサミはいつから持たせればいいの?」という相談もよくあります。これは子供の発達や興味によって個人差がありますが、あくまで一般的な目安として、2〜3歳ごろから「ハサミに興味を持ち始めたら」検討していいかなと思います。
年齢だけで決めるのではなく、「手先の発達段階」と「生活の中での必要性」を一緒に見ていくのがポイントです。
2〜3歳ごろ:道具に慣れる段階
この時期は、プラスチック刃や安全カバー付きのハサミで、紙をちょっと切ってみる程度からスタートすれば十分です。
ここでは「まっすぐ切れるか」よりも、「ハサミを怖がらない」「開く・閉じる動きに慣れる」ことが目的です。
ハサミを渡す前に、紙を破る・丸めるといった遊びを通して指先を動かしておくと、よりスムーズにハサミ動作につながっていきます。
いきなり複雑な形を切らせるのではなく、短い直線を少しだけ切るくらいから始めて、「ちょっとだけ切れたね」と声をかけてあげると、子供も自信を持ちやすくなります。
4〜5歳ごろ:線を意識して切る段階
4〜5歳になり、線に沿って切ったり、曲線を切る課題が出てくるタイミングでは、しっかり切れる金属刃の左利き用ハサミにステップアップしていくイメージです。
ここで右利き用ハサミを使わせると、線が見えにくくて「自分は下手なんだ」と感じてしまう子もいるので、できれば早めに左利き用を用意してあげたいところです。
この年代になると、園や学校でも工作の機会が増えてきます。家庭だけで練習するのではなく、園や学校での様子も先生に聞きながら、「どの程度ハサミを使う活動があるのか」「右利き用しかないのか」などを確認しておくと安心です。
小学生以降:用途に合わせた選び替え
小学校に入ると、図工や家庭科などでハサミを使う場面が一気に増えます。ここからは、刃の長さや切れ味、重さなども含めて、子供自身の好みもかなり重要になってきます。「このハサミだと疲れない」「この持ち手が好き」など、本人の声を聞きながら選んであげるといいですよ。
| 学年の目安 | おすすめハサミタイプ | ポイント |
|---|---|---|
| 年少〜年中 | 安全ハサミ(樹脂刃) | 開閉の動きに慣れる、怖さを減らす |
| 年長〜小1 | 短めの金属刃ハサミ | 直線・簡単なカーブを切る練習に |
| 小2〜小6 | 学童向け学習ハサミ | 厚紙・牛乳パック・布などにも対応 |
この時期に「右手で持ちなさい」と矯正しようとすると、ハサミだけでなく、文字や他の動作にも影響が出ることがあります。左利きの矯正に関する注意点については、左利きの矯正は発達障害を招くのかでも詳しくまとめています。
いずれにしても、年齢はあくまで目安です。手先の器用さや興味の度合いは子供によって違うので、「周りの子がもう使っているから」と焦る必要はありません。
その子のペースに合わせて「ちょっと試してみようか」というスタンスで進めるのが、いちばん大事だと思います。
左利き子供に両利き用ハサミは必要
最近は「利き手を問わず使える」というキャッチコピーのハサミも増えてきました。
両利き用ハサミはとても便利な一方で、「左利きの子にはそれで十分なのか?」というポイントは一度整理しておきたいところです。ここでは、両利き用ハサミの特徴と、左利き専用ハサミとの使い分けについて深掘りしていきます。
両利き用ハサミのメリット
両利き用ハサミの多くは、刃のコーティングや形状を工夫することで、右手・左手どちらでもある程度ストレスなく切れるようにしてあります。
上下の指穴が同じ形・同じ大きさになっていたり、左右対称のデザインになっていることも多く、「どっちが上か分からない問題」を減らしてくれるのが良いところです。
家庭や園で、右利きと左利きの子が混在している場合、共通のハサミとして使えるのは大きなメリットです。兄弟で利き手が違う場合も、「誰のハサミか分からなくなった」といったトラブルを避けやすくなります。
左利き専用ハサミとの違い
ただし、完全に左利き専用に最適化されたハサミと比べると、切り口の見やすさや力の伝わり方でわずかな差が出るものもあります。両利き用はあくまで「どちらの手でもそこそこ使える」設計であって、「左利きにとってベストな設計」とは限らないからです。
細かいクラフト作業や、長時間の切り作業になると、その「わずかな差」がじわじわ効いてきます。線から微妙にはみ出してしまったり、紙の端がガタガタになってしまって、子供が「なんかうまくいかない…」と感じるケースも少なくありません。
「園や学校では両利き用を使うとしても、家には左利き専用ハサミを1本置いておく」というのが、現実的でバランスの良い選び方かなと感じています。練習や作品づくりなど、大事な場面では専用ハサミを使って、自信につながる体験を増やしてあげたいところです。
こんな場合は両利き用もアリ
もちろん、両利き用ハサミが適しているケースもあります。例えば、
- 利き手がまだはっきりしない未就園児の段階
- イベントや外遊びなど、持ち運び用のサブハサミが欲しいとき
- 兄弟・家族で気軽に使い回す「共用ハサミ」が欲しいとき
こうした場面では、「まず慣れる」「ちょっとだけ切る」ことが目的なので、両利き用でも十分機能してくれます。大切なのは、「すべてを両利き用で済ませる」のではなく、「ここ一番の1本は専用にする」という意識を持っておくことかなと思います。
また、親が右利きで子供が左利きの場合、「両利き用なら自分も使ってみながら教えやすい」というメリットもありますね。最初のうちは親子で同じハサミを握って感覚を共有し、その後で子供専用の左利きハサミに切り替えていく、というステップもおすすめです。
左利きハサミの選び方とおすすめ

ここからは、具体的にどんな左利きハサミを選べばいいのか、年齢や用途ごとのポイントと、おすすめしやすいモデルの特徴を整理していきます。
ネットで購入するときにチェックしておきたいポイントや、百均ハサミとの違いもあわせて見ていきましょう。
「とりあえず安いものでいいや」と選ぶ前に、一度ここで整理してから買ったほうが、結果的にコスパが良くなることも多いですよ。
左利きの子供におすすめのハサミ
子供向けの左利きハサミは、本当に種類が増えました。
ここでは、特徴が分かりやすく、実際に使いやすいと感じることが多い代表的なタイプをいくつかピックアップして紹介します。
あくまで「こういうタイプが向いている」というイメージをつかむための整理なので、最後はお子さんの手の大きさや性格も踏まえて選んでみてください。
| タイプ | 対象年齢の目安 | 特徴 | 向いているシーン |
|---|---|---|---|
| 幼児向け安全ハサミ | 2〜4歳 | 丸い刃先、カバー付き、スプリングで開閉補助 | はじめてのハサミ遊び、短時間の工作 |
| コンパクト学習ハサミ | 年長〜小2 | 短めの金属刃、軽量、指穴小さめ | 線に沿ったカット練習、園や低学年での図工 |
| 学童向け学習ハサミ | 小2〜小6 | ステンレス刃でよく切れる、クッション付きグリップ | 図工・家庭学習・自由研究など本格的な工作 |
| 両利き対応ハサミ | 3歳〜 | 左右対称ハンドル、利き手を問わず使いやすい | 共用ハサミ、外出用のサブハサミ |
幼児向けでは、刃先までカバーされた安全設計で、スプリング付きのハサミが人気です。
握力が弱い子でも、開く動きがばねに助けられるので、「閉じる」動きにだけ集中しやすいのがメリットですね。
まだ力加減が分からない時期は、あまりよく切れすぎる刃よりも、安全性重視のモデルから入ったほうが安心です。
小学生向けでは、軽い力で厚紙や牛乳パックも切れる学習ハサミが重宝します。
エアークッション付きのグリップや、粘着テープが付きにくいコーティング刃など、細かい工夫が効いているモデルを選ぶと、家庭学習や図工の時間でもストレスが少なくて済みます。
特に、図工や工作が好きな子は、ここをケチると「すぐ切れなくなる…」と不満がたまりやすいので、ある程度しっかりしたものを選んであげたいところです。
輸入ブランドのキッズハサミもありますが、交換やサポートのしやすさまで考えると、日常用には国内メーカーの左手用モデルを1本持っておくと安心かなと感じています。
輸入品はデザインが可愛い反面、替えを入手しづらかったり、サイズ感が日本の子供の手と微妙に合わないこともあるので、「見た目重視で1本」「実用重視で1本」といった住み分けもありだと思います。
左利きハサミの人気ランキング
通販サイトの左利きハサミ人気ランキングを眺めていると、子供向けではいくつか共通した傾向が見えてきます。「とりあえずランキング上位から選べば安心かな」と思いつつ、「でも、うちの子に本当に合うのかな?」という不安も出てきますよね。ここでは、ランキングを見るときのチェックポイントをまとめます。
ランキング上位に多い共通ポイント
- 「安全」「切れ味」「軽さ」を両立したモデルが上位に入りやすい
- 左手用がはっきり明記され、右手用と色分けされているものが選ばれやすい
- レビューで「子供が使いやすそう」「ストレスなく切れる」という声が多い
- 学校や園での採用実績があるシリーズが強い
特に、「学校でまとめて購入した」といったレビューがあるシリーズは、耐久性やコスパ、安全性のバランスが良いことが多いです。教育現場で選ばれているというのは、それだけ信頼されている証拠でもあります。
ランキングの数字より「中身」を見る
ランキングそのものはサイトごと・時期ごとに変わるので、特定の商品名よりも、「どんなポイントが評価されているか」を見るのがおすすめです。
例えば、レビューに「左利きの子でもちゃんと線が見える」「右利きの親でもサポートしやすい」といったコメントが並んでいる商品は、実際の使い勝手も良いことが多いですね。
逆に、「よく切れるけれど、子供にはちょっと重い」「指穴が小さくて指が痛くなる」といった意見が散見される場合は、お子さんの年齢や体格をよく考えてから選んだほうが安心です。
ランキング上位でも、「対象年齢がやや上」な商品も紛れているので、そこは注意が必要です。
人気ランキングは参考になりますが、あなたの子供の手の大きさや用途に合うかどうかが最優先です。同じ商品でも、年長さんと小6では使い心地がまったく違います。レビューの内容をよく読み、「年齢」「利き手」「用途」など、自分の状況に近い人の感想を探してみてください。
口コミを読むときのコツ
口コミは数が多いほど情報量が増えますが、全部を真面目に読むのは大変ですよね。個人的には、
- 星3〜4あたりの「良い点も悪い点も書いているレビュー」を優先して読む
- 「左利きの子供」「年齢」「どんな紙を切ったか」といった具体的な情報があるレビューを見る
- 半年以上使った後の感想があるとベスト
という感じで眺めるのがおすすめです。短めでも、「年長の左利きの娘にちょうどよかった」「小3の息子には少し小さかった」など具体的な一言があるだけで、かなり参考になりますよ。
左利きハサミをネット通販で選ぶコツ
通販で左利き用ハサミを選ぶときは、写真と商品説明だけで判断しないといけないので、いくつかチェックポイントを押さえておくと失敗しにくくなります。
「届いてみたら思っていたより大きかった」「左手用じゃなかった…」というのは、できれば避けたいですよね。
「左手用」「左利き用」の表記を必ず確認
商品名に「左利き」と書いてあっても、実際には両利き対応だったり、柄だけ左右対称というケースもあります。刃の構造まで左手用かどうか、商品説明文の中でしっかり確認しておきましょう。「左手で使ったときに線が見えやすいよう刃を配置しています」といった説明があれば、左利き専用の可能性が高いです。
対象年齢・サイズ・重さをチェック
「子供用」といっても、2〜3歳向けと小学生高学年向けでは大きさがまったく違います。全長だけでなく、指穴のサイズや重さもできれば確認したいところです。販売ページに「学童用」「幼児用」「ジュニア用」などの表記がある場合は、そこも目安になりますね。
レビューで「年長の子には少し大きかった」「小3にはちょうどよかった」といった具体的な書き込みがあると、とても参考になります。もし迷ったら、今より少しだけ余裕のあるサイズを選び、「指がぶかぶかで安定しない」状態は避けるように意識すると良いかなと思います。
レビューの「写真付き」「動画付き」を参考にする
写真付きレビューでは、子供の手に持たせた様子や、実際に切っている様子が分かることがあります。公式の宣伝写真よりもリアルなサイズ感がつかめるので、時間があるときはざっと眺めておくとイメージしやすいですよ。
特に、ハサミを握ったときの指の入り具合は、写真を見ないと想像しにくい部分です。指が穴からはみ出していないか、握ったときに手首が変な角度になっていないかなど、チェックしてみてください。
価格と送料のバランスも確認
子供用ハサミは数百円〜1,000円台くらいが多いですが、通販だと送料が上乗せされてトータルでは高く感じることもあります。
学校指定のハサミがある場合は、それとの比較も含めて、「どこで買うのが一番楽で、トータルコストも納得できるか」を考えるといいですね。
なお、通販サイトの情報は日々更新されていきます。価格や仕様はあくまで目安として捉え、正確な情報は公式サイトをご確認ください。特に安全に関わる部分(対象年齢や素材など)は、メーカーの最新情報を必ずチェックしておきましょう。
左利きハサミと100均子供用の違い
「まずは百均の左利き用ハサミで様子を見ようかな」と考える方も多いと思います。結論から言うと、お試しとして使ってみるのはアリですが、メインの1本としては専用の学習ハサミをおすすめしたい、というのが僕のスタンスです。ここでは、その理由をもう少し具体的に整理してみます。
コスト構造の違い
百均ハサミが悪いというわけではありませんが、どうしてもコストの制約があります。そのため、刃の材質や仕上げ、グリップのフィット感などの細かい部分が、専用モデルに比べるとシンプルになりがちです。
- 刃の合わせが甘く、紙が潰れやすい
- 長く使うと切れ味が落ちやすい
- 指穴のサイズが手に合わず、指が痛くなりやすい
- 左利き用と書いてあっても、刃構造は両利き用に近いことがある
こうした要素が重なると、子供は「ハサミ=切りにくくて嫌なもの」というイメージを持ってしまいかねません。道具のせいで工作嫌いになってしまうのは、もったいないですよね。
専用ハサミの「見えない価値」
一方、専用の学習ハサミは、価格が数百円〜1,000円台とやや高く感じるかもしれませんが、そのぶん、
- 刃がきちんと噛み合うよう調整されている
- 左手で持ったときに線が見えやすい刃配置になっている
- 指穴のサイズや角度が子供の手に合わせて設計されている
- グリップ素材が柔らかく、長時間持っても指が痛くなりにくい
といった「見えない部分」に、かなり手間とコストがかかっています。結果として、子供が少ない力でスムーズに切れるので、疲れにくく、「もっと切りたい!」という前向きな気持ちにもつながりやすいです。
とはいえ、工作イベント用や、外遊びでちょっと使うサブの1本として百均ハサミを活用するのは十分アリです。あくまで「メインで使う1本は、左手用にしっかり作られたものを選ぶ」という感覚でいてもらえればOKかなと思います。公園に持っていく用や、汚れてもいい用途には、百均のハサミが気軽で便利です。
「お試し」で使うときのポイント
もし百均の左利き用ハサミをお試しで使う場合は、
- 最初から厚紙ではなくコピー用紙など薄い紙で試す
- 切れ味が明らかに悪い場合は、無理に使い続けない
- 「切れない=あなたが悪い」ではなく、「このハサミが合ってないだけ」と伝える
といった点を意識しておくと、子供の自己肯定感を下げずに済みます。ハサミのせいで「自分には向いていない」と思い込んでしまうのは、本当に惜しいので、ここは大人のほうでうまくフォローしてあげたいですね。
左利きハサミを大人と共用する注意

左利きの親子の場合、「親子で左利きだから、ハサミも共用でいいかな」と考えることもありますよね。共用自体は悪くありませんが、子供の安全と、ハサミの寿命という観点で、少しだけ注意ポイントがあります。ここでは、「共用するときに気をつけたいこと」と「やっぱり子供用を1本持っておいたほうがいい理由」を整理しておきます。
大人用ハサミは切れすぎることも
大人用の左利きハサミは、刃が長く、切れ味も鋭いものが多いです。布や段ボール、厚紙など硬いものを切ることが前提なので、幼児が扱うにはオーバースペックになりがちです。ちょっと力を入れただけでスパッと切れてしまうので、手や指を切るリスクも高くなります。
子供が勝手に触ってしまうと危ないので、共用する場合も、子供が一人では触れない場所に保管することが大切です。「これはママ・パパのお仕事ハサミだよ」「この子供用のハサミだけ使おうね」と役割を分けて説明しておくと、メリハリがついて分かりやすいです。
用途による使い分けも重要
もう一つは、ハサミの用途です。布用・紙用・工作用など、ハサミには「得意分野」があります。子供が紙を切るための左利きハサミで、厚い段ボールやプラスチックを切ってしまうと、刃こぼれの原因になります。逆に、大人が布用の高級ハサミで紙を切るのもNGです。
基本的には、子供には子供用の左利きハサミ、大人には大人用のハサミを1本ずつ用意し、どうしても共用したいときだけ一緒に使う、というスタンスが安心です。特に裁ちばさみなどは、子供用ハサミとは完全に分けておいたほうが無難です。
共用するなら「ルール」と「見守り」をセットで
それでも共用したい場面は出てくると思います。そんなときは、
- 必ず大人と一緒に使うこと
- 大人が材料を押さえ、子供はハサミを動かす役にする
- 終わったら大人がすぐに片付ける
といったルールを決めたうえで使うようにすると安心です。あくまでも「特別なときだけ一緒に使う道具」として扱い、日常的には子供専用の左利きハサミで練習していくのがおすすめです。
左利きの子の「できない」「遅い」といったレッテルを避けるための考え方は、左利きは理解が遅くて頭が悪いのかでも触れています。道具の問題と能力の問題をきちんと切り分けてあげることが大切です。「このハサミだとやりにくいだけで、あなたのせいじゃないよ」と伝えてあげられるといいですね。
まとめ:左利きハサミで子供を支える
左利き用ハサミは、単なる「利き手が違う人向けの道具」ではなく、左利きの子供が自分のペースで成長していくための大事なサポーターだと感じています。
右利き用ハサミでは見えにくかった線がしっかり見えて、少ない力でスッと切れるだけで、工作の時間はまったく別物になります。
幼児期には安全性の高いハサミで「道具に慣れる」ことから始め、成長に合わせて学童向けの左利きハサミにステップアップしていく。
状況に応じて両利き対応ハサミや百均ハサミも使い分けながら、子供が「自分は左利きだからできない」ではなく、「左利きの自分にも合う道具がちゃんとある」と実感できる環境を整えてあげられたら理想的です。
そのためには、親や周りの大人が「左利き用の道具を選ぶ意味」を理解しておくことが大切です。
右利き用ハサミでうまく切れないのは、子供の努力不足ではなく、道具側の前提が違っているだけ。
そこに気づいてあげられるかどうかで、子供の自己肯定感や、工作そのものへのイメージが大きく変わってきます。
この記事で紹介した内容は、あくまで一般的な目安や経験則にもとづいたものです。実際の商品仕様や価格、安全基準などの詳細は、必ず各メーカーや販売元の情報を確認してください。改めてになりますが、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
もしお子さんの発達や使い方に不安がある場合は、保育士や教師、作業療法士などの専門職に相談してみるのも良い選択だと思います。
ハサミの持ち方や姿勢、指先の発達など、プロの視点でアドバイスをもらえると安心感が違います。最終的な判断は専門家にご相談ください。
左利きハサミとうまく付き合いながら、あなたとお子さんの工作時間が、今よりもっと楽しく、快適なものになれば嬉しいです。

