「犬の利き手を調べる方法」や愛犬の利き足の見分け方が気になった方へ。
自分の愛犬が右利きなのか左利きなのか、そもそも犬に利き手なんてあるのか、性格診断やしつけに関係するのか…ここ、かなり気になりますよね。
とくに、ちょっと怖がりな子や、音に敏感な子と暮らしていると「この子って生まれつきそういう気質なのかな?」と考えたくなるはずです。
実は、犬にも右利き左利きがあり、コングなどの知育玩具を使った利き手テストで調べる方法や、おやつテスト、階段を上るときの一歩目など、いくつか定番のチェック方法があります。
ただ、一回だけ「お手」をさせて終わり…というレベルだと、科学的な意味での利き手は分かりにくいのも事実です。利き手をしっかり見るなら、「ちょっと考えながら体を使う」場面を、ある程度の回数観察していく必要があります。
このブログは左利きの苦労や可能性を掘り下げるレフティラボの一記事として、犬の利き手と利き足にも同じ視点で迫っていきます。犬にも左利きの苦労があるのか、興味深い所ですね。
利き手の調べ方だけでなく、犬の利き足と性格の関係、左利き犬・右利き犬・両利き犬の傾向、トレーニングへの活かし方まで、まとめて調査・整理していきますね。「人の左利き」との共通点もちらほら出てくるので、そのあたりも楽しみながら読んでもらえたらうれしいです。
この記事では、家でもできる犬の利き手の調べ方とあわせて、「結果をどう解釈すればいいのか」「しつけやストレスケアにどうつなげるのか」に重点を置いて解説します。
数値や傾向はあくまで一般的な目安ですし、最終的な判断は獣医師やドッグトレーナーなど専門家に相談しつつ、正確な情報は必ず公式サイトも確認していきましょう。
あなたと愛犬にとって、一番しっくりくる答えを一緒に探していく感じで読んでもらえるとちょうどいいかなと思います。
- 犬の利き手・利き足の考え方と脳との関係が分かる
- 家でできる犬の利き手の調べ方と注意点が分かる
- 右利き犬・左利き犬・両利き犬の性格傾向を理解できる
- 利き手の結果をトレーニングやストレスケアに活かすコツが分かる
犬の利き手を調べる方法:押さえておきたい基礎知識

まずは「そもそも犬の利き手とは何か?」という前提からスタートします。
利き足と脳の働きの関係、性格とのつながり、そしてなぜお手だけでは犬の利き手を判断しにくいのかまで、ベースになる部分を一気に整理していきましょう。ここを押さえておくと、後半の具体的なテスト方法の意味がぐっと分かりやすくなりますよ。
犬の利き手と利き足の違い
人間だと「利き手」「利き足」「利き目」など、いろいろな“利き”がありますよね。
ペンを持つ手、ボールを蹴る足、カメラのファインダーをのぞく目…日常生活の中で自然に「よく使う側」がはっきり分かれてくると思います。犬の場合、日常的に物をつかんだり文字を書いたりはしないので、実際に見えてくるのは手というより前足の使い方です。
犬の脳も、人と同じように左右の半球で役割が少し違っています。右半身を動かすのは主に左脳、左半身を動かすのは主に右脳です。
つまり、右前足をよく使う犬は左脳が、左前足をよく使う犬は右脳が、比較的活発に機能していると考えられます。この「左右が交差している」という仕組み自体は、人も犬も共通なんです。
ここで大事なのは、利き足が単なるクセではなく、脳の使われ方や感情処理のクセともつながっているという点です。
例えば、右前足をよく使う子は、左脳がメインで働きやすいぶん、新しいものに対して「とりあえず近づいてみよう」と前向きに動きやすい、といった傾向が報告されています。
逆に左前足をよく使う子は、右脳が活発になりやすく、「まずはちょっと距離をとって様子を見る」「危険じゃないか確認してから動く」という慎重なスタンスを取りやすいと言われます。
さらにややこしいのが、両利き(どちらの前足も同じくらい使う)タイプの存在です。人間のほとんどは右利きで、左右どちらも同じくらい使う人はかなり少数派ですが、犬の場合は両利きも珍しくありません。これは「どちらも器用でいいね」という面もありつつ、状況によって反応がガラッと変わる、という特徴にもつながります。
利き手=キャラクター設定の一部
左利き人間の私的に言うと、利き手はその子の“キャラ設定”の一部みたいなものです。右利きだから陽キャ、左利きだから陰キャ…みたいな単純な話ではなく、
- どんなときに前向きに動きやすいか
- どんな場面でブレーキを踏みやすいか
- ストレスを感じやすいポイントはどこか
といった「心のクセ」を読み解くヒントになってくれます。利き手を調べる方法を知ることは、「うちの子は世界をどう感じているのか?」を知る入り口になるんですよ。
用語としては「利き手」「利き足」のどちらを使ってもOKですが、本記事では分かりやすさのためにまとめて「利き手」と呼びつつ、前足の使い方を中心に見ていきます。
「うちの子、後ろ足はどうなんだろう?」と気になるかもしれませんが、日常で観察しやすく、研究でもよく使われているのは前足なので、まずはそこから押さえておくイメージです。
右利き・左利きと犬の性格
研究では、左脳はポジティブな感情や「近づいてみよう」という行動、右脳は不安や警戒などのネガティブな感情の処理に関わるとされています。
もちろん「左脳=ポジティブ、右脳=ネガティブ」と単純に割り切れる話ではないのですが、“ざっくりそういう傾向がある”くらいで覚えておくとわかりやすいです。
この考え方を、犬の利き手に当てはめると次のようなイメージになります。
| 利き手タイプ | 脳の優位 | ざっくりした傾向 |
|---|---|---|
| 右利き(右前足をよく使う) | 左脳優位 | 落ち着きやすく、新しいものに順応しやすい |
| 左利き(左前足をよく使う) | 右脳優位 | 慎重・警戒心強めで、不安を感じやすい |
| 両利き(どちらも同じくらい) | 側性が弱い | 状況によって反応が大きく変わりやすい |
※あくまで一般的な傾向のイメージであり、すべての犬に当てはまるものではありません。
右利きの犬は、初めて行く公園や、新しいおもちゃを見たときでも「おっ、なんだこれ?」とわりと落ち着いて様子を見たり、くんくん匂いをかいだりしながら受け入れていくことが多いです。すごくフレンドリーというよりは、「状況を冷静に処理しやすいタイプ」といった印象ですね。
左利きの犬は、同じ場面で「あれ、大丈夫かな」「ちょっと怖いかも」と感じやすく、慎重に距離をとってから少しずつ近づいていく行動パターンがよく見られます。雷や花火の音に敏感だったり、知らない人にはまず吠えてしまったり…というのも、右脳優位の「危険察知モード」が強めに働いている結果かもしれません。
両利きの犬は、日によってリアクションが結構変わることがあります。ある日は平気だった音に、別の日はびっくりしてしまったり、好きだった場所を急に怖がったり。「この子、つかみどころがないな〜」と思ったら、両利きタイプの可能性もあります。
利き手と性格は「傾向」として見る
ここで強調しておきたいのは、利き手が性格を決めるわけではないということです。人間でも「左利き=芸術家気質」といった言い方をしたくなりますが、あくまで統計上そんな傾向が“ちょっとだけ”ある、くらいの話なんですよね。
犬も同じで、右利きだから全員めちゃくちゃ社交的、左利きだから全員超ビビり、というわけではありません。
それでも、利き手を調べる方法を通して脳の左右差を知ると、
- 「この子はもともと不安を感じやすいタイプかも」
- 「新しい環境に強いほうだから、少し難しめのトレーニングにもチャレンジしやすいかな」
- 「日によって反応が違うのは、あの子の“仕様”なんだな」
といった見立てがしやすくなります。あなたにとっても、「なんでこの子はこうなんだろう…」というモヤモヤが少し軽くなるはずです。
犬の利き手と感情との関係については、前足の利きと認知バイアス(物事を楽観的・悲観的のどちらにとらえやすいか)を調べた研究などもあります(出典:Wells DL「Cognitive bias and paw preference in the domestic dog」Applied Animal Behaviour Science, 2017)。
こうした一次情報は、あくまで研究条件下での結果ではありますが、「利き手=ただの面白ネタ」以上の意味があることを示してくれています。
「お手」では分からない利き手測定

「犬の利き手を調べる方法」を検索すると、かなりの確率で出てくるのが「お手のときに出す足で見る」というやり方です。これは分かりやすいですし、つい試したくなりますよね。でも、本気で利き手を知りたいなら、それだけに頼るのはおすすめしません。ここがちょっと落とし穴ポイントです。
理由はシンプルで、お手はトレーニングの結果だからです。たとえば、あなたが最初に右前足を取りやすかった場合、犬は「お手=右足を出すとほめられる」と学習していきます。
何度も繰り返すうちに、右前足を出すことが“正解”として強く刷り込まれます。この時点で、「本当はどっちの足を使いたいか」よりも「教えられた足」が優先されてしまうわけです。
また、お手という動き自体がすごくシンプルで、「どうしようかな」と考える余地が少ない、というのもポイントです。
右足でも左足でもとくに難易度は変わらないので、犬にとっては「いつもこれでやってるし」という惰性の行動になりがちです。利き手がはっきり現れやすいのは、「ちょっと工夫しないとおやつが取れない」「体のバランスを保ちながら動かさないといけない」といった、少しだけ頭と体を使う課題なんですよね。
お手チェックをやるならココを見る
とはいえ、「もうお手で利き手を見ちゃったよ…」という人もいると思います。そういうときは、次のポイントを軽く押さえておきましょう。
- どちらの足も教えたか(右だけ・左だけに偏っていないか)
- おやつを持っていないときに、どちらの足を自発的に出すことが多いか
- お手以外の場面(伸びをしたあと、前屈みになったときなど)で前足をどう使うか
もし右足だけ教えていた場合は、その結果は「トレーニングの足」であって、「生まれつきの利き手」とは切り離して考えたほうが安全です。右も左も同じくらい教えて、それでも右ばかり出るなら、「右利きの可能性はちょっと高いかもね」くらいの参考にはなります。
お手の傾向と、後で紹介するコングテストや階段テストの結果が違うことも普通にあります。
その場合は、学習によるクセ(お手)よりも、課題解決の場面での足の使い方を重視してあげると、利き手の理解に近づきやすいです。「お手では右だけど、難しいときは左をよく使うな」と感じたら、「本音の利き手は左寄りかな」というイメージで見てあげてください。
まとめると、お手チェックは「ちょっとした参考データ」として使う分にはアリですが、犬の利き手を調べる方法のメインとしては弱い、というスタンスです。
これから紹介していくコングテストやおやつ容器テストと組み合わせて、「お手はあくまで一要素」として見るのがいちばんしっくりくると思いますよ。
コングテストに見る利き足研究
犬の利き手研究でよく使われるのが、コングなどの知育玩具を使った「コングテスト」です。
中におやつを詰めて、犬がどうやって取り出そうとするかを観察する、とてもシンプルな方法ですが、実験としてはかなり優秀で、科学的な利き手研究にも繰り返し使われてきました。
コングテストが好まれる理由は、ざっくり言うと次の3つです。
- 犬が自発的に取り組みやすい(遊び+おやつなのでモチベーションが高い)
- 前足を使う場面が自然にたくさん出てくる
- 同じ条件を何度も再現しやすく、データがとりやすい
つまり、犬にとっては「ちょっと難しいパズル遊び」なので、本音の動きが出やすいんですよね。お手のように「教えられた通りにやる」ものではなく、「どうしたらおやつに届くかな」と試行錯誤している姿を見ることができます。
コングテストのざっくりした流れ
やり方はこんな感じです。
- コングや似た形の知育玩具に、おやつやフードをしっかり詰める(簡単にはこぼれない程度)
- 犬の正面の床に置き、「好きにやっていいよ」という状態にする
- 最初にコングを押さえたり動かしたりした前足を記録する
- 遊んでいる最中に、一番よくコングを押さえている足もできればメモしておく
- これを何度も繰り返して、左右の回数を数える
このとき重要なのは、最低でも数十回、できれば50〜100回くらい記録することです。1〜2回の結果だけだと、たまたまバランスを崩した、床の滑り具合が違った、家族の立ち位置に引っ張られた…といった要因に左右されてしまいます。
研究では100回前後の記録をとって、片側の使用がだいたい3分の2(約66%)を超えると「その足が利き手」と判定する目安がよく使われているようです。
とはいえ、100回もやるというのは、大変です。
家庭でそこまで厳密にやる必要はありません。「なんとなく右が多いな」「体感的に半々くらいだな」という感覚が分かる程度に、ゆるく回数を重ねていくイメージでOKです。
数字にこだわりすぎると、あなたも犬も疲れてしまうので、あくまで「遊びの一環」として続けられる範囲にとどめておきましょう。
利き手の分布と注意点
こうしたコングテストをたくさんの犬に行うと、右利き犬・左利き犬・両利き犬のおおよその割合が見えてきます。
研究によって数字はばらつきがありますが、多くの報告で「右利きがやや多い」「両利きもかなりいる」といった結果が出ています。人間のように「9割以上が右利き」といった極端な偏りはなく、犬の場合はもう少しバランスが取れている感じです。
ただし、最近の研究では、コングテストだけでは犬の“本当の”利き手を完全には捉えきれていないかもしれないという指摘も出てきています。
例えば、コングテストでは「コングを押さえている足」が記録されますが、「体を支えている反対側の足のほうが、実は利き足ではないか?」といった議論もあります。
さらに、コングテストと「一歩目テスト(最初に踏み出す足を見る)」を比較すると、タスクごとに利き手が変わる犬もいる、という報告もあります。
このあたりの細かい議論を聞くと、「じゃあ結局、どのテストを信じればいいの!」と言いたくなりますよね。結論としては、どれか一つのテストに絶対的な意味を持たせないのがいちばん安全です。
コングテストはあくまで「利き手を見るための強力なツールの一つ」であって、「これだけで全てが分かる魔法のテスト」ではありません。後で紹介する階段テストや日常観察と組み合わせて、トータルで傾向をつかんでいきましょう。
それでも、コングテストは「犬の利き手を調べる方法」としてとても優秀です。おやつを詰めて転がすだけなので、道具さえあれば今日からすぐに始められますし、犬にとっても「楽しい遊び」として続けやすいのが大きなメリットです。あなたの家でも、ぜひ気楽に試してみてください。
利き手と行動観察のチェック

犬の利き手を調べる方法として、コングテストのような課題以外にも、日常の行動観察からヒントを集めることができます。むしろ、「いつもの生活の中でどちらの足をよく使っているか」は、犬にとってごく自然な場面なので、本音が出やすいです。
代表的な観察ポイントを挙げると、こんな感じです。
- ケージやドアをカリカリするとき、どちらの前足をメインで使うか
- 体や顔をかくとき、どちらの前足でかくことが多いか
- おもちゃを前足でおさえるとき、左右どちらをメインに使うか
- リードに絡まったときに、どちらの足から抜こうとするか
- ソファの上で伸びをしたあと、一歩目に出すのはどちらか
こうした「ちょっとした日常動作」は、犬にとっては完全に無意識でやっていることが多いので、利き手が出やすくなります。あなたから見ても、「そういえばいつも同じ側を使っている気がする」と気づきやすいところですよね。
観察を“なんとなく”で終わらせないコツ
利き手チェックを本気でやるなら、メモを残すのがおすすめです。人の記憶はいいかげんなもので、「昨日は左を使ってた気がするけど、一昨日はどうだったっけ?」とすぐあやふやになります。そこで、スマホのメモアプリなどに次のような簡単な表を作っておくと便利です。
| 日付 | 場面 | 右 | 左 | 両方/不明 |
|---|---|---|---|---|
| 4/1 | ケージをカリカリ | ◯ | ||
| 4/1 | おもちゃを押さえる | ◯ | ||
| 4/2 | 顔をかく | ◯ |
※ざっくりでOKなので、思い出したときにだけ埋めていきましょう。
こうして数日〜数週間分のメモがたまってくると、「あ、やっぱり左が多いな」「室内では右だけど、外では左右半々だな」といった傾向が見えてきます。
コングテストの結果と大きく食い違う場合は、どちらかのシチュエーションに特有の要因(床の滑りやすさ、あなたの立ち位置、周りの騒がしさなど)がないかも一緒に考えてみると面白いですよ。
おすすめなのは、「タスク系(コング・おやつ容器)」と「日常系(ドア・体かき・おもちゃ)」をそれぞれ別枠でカウントしておくことです。
タスク系では右利きだけど日常系では両利き、みたいな結果になった場合、「考えながら動くときだけ右脳/左脳のクセが強く出る子なのかも」といった読み方もできます。
利き手を調べる方法としては、コングなどの課題テスト+日常の行動観察をセットでやるのが一番おすすめです。どちらか一方だけよりも、結果の信頼度がぐっと高まりますし、なによりあなた自身が「うちの子のこと、前よりよく分かってきたかも」と感じられると思いますよ。
犬の利き手を調べる方法と具体的な活用

ここからは、実際に家でできる「犬の利き手を調べる方法」を具体的に紹介しつつ、その結果を性格理解やトレーニングにどう活かすかを見ていきます。
コングテスト、おやつ容器、階段テストなどを組み合わせることで、かなり立体的に愛犬の利き手が見えてきますよ。「とりあえず一個だけやって終わり」ではなく、複数のテストを軽く回してみるのがコツです。
コングテストで犬の利き手チェック
まずは、もっとも代表的な利き手テストであるコングテストの実践編です。
先ほどの基礎編より、もう少し「おうち用」に落とし込んでみます。コングを持っていない場合も、コング系の知育玩具や、少し転がりやすいおやつボールなどで代用できますよ。
準備するもの
- コングやコング系の知育玩具(中にフードやおやつを詰められるもの)
- やや取り出しづらい、嗜好性の高いおやつ(フードをふやかしたもの、ペーストおやつなどでもOK)
- メモ帳やスマホのメモアプリ(右・左・両方のカウント用)
- 動画を撮れるスマホ(あとからゆっくり足の動きを確認するのに便利)
やり方のポイント
テストの流れ自体はシンプルですが、「どのように繰り返すか」が精度を左右します。
- 1セッションあたり5〜10回程度を目安にする(飽きる前に切り上げる)
- 1日に1〜2セッション、数日〜1週間ほど続ける
- 犬が疲れてきたら無理に続けない(遊びの延長としてやる)
- コングを置く位置は、できるだけ犬の真正面になるよう毎回そろえる
- あなたの立ち位置もなるべく同じにして、「右側にいるから右足が出やすい」という偏りを減らす
記録の仕方は、「最初に使った前足」+「一番よく使っている前足」の両方をメモしておくと分かりやすいです。途中から両前足を交互に使う子もいるので、その場合は「両方」としてカウントしてOKです。動画を撮っておいて、あとから再生しながらチェックを入れていく方法もおすすめですよ。
コングに詰めるおやつの量や難易度は、犬がイライラしないレベルに調整してください。難しすぎるとコング自体に嫌なイメージがついてしまうので、最初は簡単め→慣れてきたら少しだけ難しくというステップが安全です。丸飲みしそうな子や早食い気味の子は、喉に詰まらせないようサイズにも注意しましょう。
ある程度の回数をこなすと、「明らかに右前足が多い」「左が多い」「どっちも同じくらい」のどれかに落ち着いてくるはずです。
これが、犬の利き手を調べる方法の中でも、もっとも“脳のクセ”が出やすい部分になります。ただし、さきほど触れたように、コングテストはタスク特有のクセも混ざるので、「コングの場面ではこういう傾向がある」と解釈するのがちょうどいいですよ。
おやつ容器を使った利き足の調べ方
コングが手元にない場合でも、おやつ容器を使った利き手チェックならすぐに試せます。
これは、犬の利き手を調べる方法としてよく紹介されている「おやつテスト」を、少しだけ改良したものです。家にあるタッパーや紙コップでできるので、お試し感覚でやりやすいですよね。
おやつ容器テストの手順
- フタ付きの小さなタッパーや、横に倒せる紙コップなどを用意する
- 中に小さなおやつを1〜2粒入れ、軽くフタをして香りがする程度にする
- 犬の正面の床に容器を置き、どちらの前足で動かすかを観察する
- 容器を置く位置や向きを、左右偏らないように少しずつ変えながら繰り返す
- 前足を使わず鼻だけで転がしている場合は、少しだけ難易度を上げて、前足を使わざるを得ない状況をつくる
このテストのポイントは、犬が「前足を使わないと取りにくい状況」を作ることです。単に床におやつを置いただけだと、鼻や口だけでなんとかしてしまうので、利き足があまり見えてきません。容器の重さや滑りやすさをうまく調整して、「前足をひょいっと出したくなる難しさ」に設定してあげましょう。
よくあるつまずきと対処法
おやつ容器テストをやっていると、次のような“あるある”が出てきます。
- 容器自体が怖くて近づけない
- 前足ではなく、ひたすら鼻で押してしまう
- 一度成功したあと、すぐ飽きてしまう
この場合は、それぞれこんな感じで調整してみてください。
- 怖がる場合:まずは空の容器を床に置き、匂いをかいだり、近づくだけでほめる。慣れてきたらおやつを入れる。
- 鼻だけで押す場合:容器の素材を変える(滑りにくいものにする)、少し重さを足すなどして、鼻だけでは動かしにくくする。
- 飽きる場合:1セッションあたりの回数を減らして、「もうちょっとやりたいな」で終わらせる。
コングテストと組み合わせることで、「おもちゃタイプの課題」と「容器タイプの課題」という、少し違うシチュエーションを比較できます。
どちらのテストでも同じ側の前足をよく使うようなら、その利き手の傾向はかなり強いと言えそうです。逆にタスクごとに利き手がコロコロ変わる子は、「状況によって脳の使い方を切り替えるタイプ」かもしれません。
もちろん、これも数回で決めつけないことが大事です。時間帯やテンションによって使う足が変わることもあるので、気楽に観察を続けてみてください。「今日は右が多い日だな」「眠いときは左を使いがちだな」みたいな、ちょっとした発見があるだけでも、愛犬観察がぐっと楽しくなりますよ。
歩き出し階段で利き足確認
次は、「動き始めの一歩」に注目する方法です。これは、人の利き足チェックにもよく使われるやり方で、私の記事にある、利き足の調べ方と軸足チェック完全マニュアルでも詳しく解説している考え方とかなり近いです。犬版として、日常の動きの中でさりげなくチェックしていきましょう。
一歩目で見る利き足
犬に「マテ」をさせた状態から「ヨシ」などの合図で歩かせ、最初に前に出る足がどちらかをチェックします。これを散歩のスタートや、段差を上るタイミングなど、いろいろな場面で見てみると傾向がつかみやすくなります。
- 玄関から外に出るときの一歩目
- 階段を上り始めるときの一歩目
- ソファやベッドに乗るときの一歩目
- カフェなどで「フセ」から立ち上がるときの一歩目
この方法の良いところは、犬に負担をかけず、いつもの生活の中で自然に観察できるところです。
特に階段テストは、前足をぐっと踏み出す動きになるので、利き足が見えやすい場面になります。一歩目が右でも、次の段では左…というパターンもあるので、こちらも回数を重ねて平均的な傾向を見るのがおすすめです。
安全面のチェックは最優先
ただし、階段や段差のテストは、関節に不安のある犬やシニア犬には無理に行わないようにしてください。特に、
- 階段の上り下りで足を滑らせることがある
- 後ろ足がふらつくことが増えてきた
- 普段の散歩でも歩き方がおかしい、痛そうにしている
といった様子がある場合は、テストどころではなく、まず動物病院での診察が優先です。この記事の情報はあくまで一般的な目安であり、健康状態の最終判断は必ず専門家に任せましょう。「最近ちょっとおかしいかも」と感じたら、早めに相談しておくと安心です。
また、フローリングなど滑りやすい床でのテストは避けてください。滑りやすい場所では、犬も本来の動きではなく「滑りにくいように工夫した動き」になってしまいますし、関節を痛めるリスクも上がります。
マットを敷く、外の平らな場所でやるなど、できるだけ犬の体にやさしい環境で試してあげましょう。
人間の利き足チェックと同じで、「押されたときにとっさに出る足」と「階段の一歩目」が一致しない場合もあります。
犬でも、日によって左右が変わる子もいるので、あくまで“傾向を見る道具”として使うのがおすすめです。コングテストやおやつ容器テストの結果と重ねて、「この子はどんな場面でどっちの足を使いやすいのか」を立体的に見ていきましょう。
左利き犬の性格診断とトレーニング
ここからは、利き手の結果をどう解釈するかの話です。まずは左前足をよく使う左利き犬から見ていきます。右脳優位になりやすい分、警戒心や不安に敏感なタイプになりやすいと言われています。「ちょっと怖がりさんかな?」という印象を持っている場合、左利き傾向がそのベースにある可能性もあります。
左利き犬に多い傾向
- 初めての場所や物に対して慎重に近づくことが多い
- 知らない人や犬に対して距離をとりやすい(まずは観察から入る)
- 雷や花火、工事音などの大きな音に敏感なことがある
- 嫌な経験を引きずりやすく、同じ場面で緊張しやすい
- 普段は穏やかでも、限界を超えると一気にパニック状態になることがある
こうした傾向は、「ビビりだからダメ」という話では全くありません。むしろ、危険を察知するアンテナが高いタイプとも言えます。左利きの人が、周囲の空気を読むのが得意だったり、感受性が高かったりするのと似ていますね。環境さえ整えてあげれば、細やかな感受性がものすごくプラスに働きます。
左利き犬への接し方・トレーニング
左利き犬の場合、トレーニングのテーマは一言でいうと「安心感の底上げ」です。新しいことを教える前に、「ここにいれば大丈夫」というベースの安心感をしっかり作ってあげるイメージですね。
- 知らない人や犬との接触は、「距離をとる→匂いだけ→短時間の挨拶」と段階的に慣らす
- 怖がっているときに無理に近づけない(「大丈夫大丈夫」と押し出さない)
- できたことをオーバーなくらいほめて、自信を積み上げる
- 静かで予測しやすい環境から少しずつ世界を広げていく
- 一度怖がった場所や音は、「おやつタイム」「遊びタイム」とセットにしてイメージの上書きをしていく
左利き犬のトレーニングでは、「怖くない体験」を積み重ねることが最優先です。
難しい課題にどんどんチャレンジさせるよりも、「安心していられる時間」を増やすイメージで関わってあげると、ぐっと生きやすくなりますよ。「この場所にいるときは絶対安全」という“セーフゾーン”を家の中に作っておくのも、とても効果的です。
利き手の違いや脳の使い方といったテーマは、人でも「利き手じゃない方を鍛えるメリット」などがよく話題になります。
興味があれば、人間側の視点として利き手じゃない方を鍛えるメリットと日常で実践できる習慣もあわせて読んでみると、犬とのトレーニングのヒントが見つかるはずです。「苦手な側をちょっとずつ育てる」という発想は、人も犬も共通なんですよね。
攻撃行動や強い恐怖反応が見られる場合は、自己判断で矯正しようとせず、必ず獣医師や行動診療を専門とするトレーナーに相談してください。
とくに「噛む」「パニックになって手がつけられない」といった行動は、裏側に強い不安やストレスが隠れていることが多いです。この記事の内容は、日常ケアや理解の参考情報としてお使いいただき、最終的な対応は専門家と一緒に決めていきましょう。
左利きという「生まれ持った設定」を前提にしてあげると、「なんでこんなに怖がりなんだろう」ではなく、「怖がりやすいタイプだから、その前提で環境や声かけを工夫しよう」という発想に切り替えやすくなります。
これは、あなたにとっても、犬にとってもかなり大きなストレス軽減になるはずです。
犬の利き手を調べる方法:まとめ
最後に、犬の利き手を調べる方法と、その活かし方をざっくりまとめます。ここまで読んで「情報多かったな…」となっていると思うので、いったん整理しましょう。
- 犬の利き手は、コングテストやおやつ容器テスト、階段の一歩目などを組み合わせて見ると分かりやすい
- お手だけで利き手を判断するのは、トレーニングバイアスが強くおすすめしにくい
- 右利き犬は順応しやすく、左利き犬は慎重・警戒心強め、両利き犬は状況によって反応が振れやすい傾向がある
- 利き手のタイプごとに、安心感を育てるトレーニングや環境づくりの方向性を変えてあげると、より暮らしやすくなる
大事なのは、利き手の結果に「良い・悪い」をつけないことです。右利きでも左利きでも両利きでも、その子が生まれ持った個性であり、得意なこと・苦手なことのヒントになります。
レフティラボとしては、人の左利きと同じように、犬の利き手も「ちょっとしたレア設定」として楽しみつつ、その子が少しでもストレス少なく暮らせるように工夫してあげたいな、と思っています。
この記事で紹介した犬の利き手を調べる方法や性格傾向は、あくまで一般的な知見です。
健康問題や行動上のトラブルが心配な場合は、かかりつけの動物病院や信頼できるドッグトレーナーに相談し、正確な情報は公式サイトなども確認しながら、最終的な判断を専門家と一緒に行ってくださいね。
あなたと愛犬のペースで、無理なく楽しく“利き手観察ライフ”を続けてもらえたらうれしいです。
