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猫にも利き手がある?調べ方とオス・メス性格別傾向完全解説ガイド

猫にも利き手がある?調べ方とオス・メス性格別傾向完全解説ガイド 才能・能力
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猫にも利き手があるのか?猫の利き手の調べ方が気になって検索してきたあなた、「うちの子は右利きなの?左利きなの?」って一度は考えたことがあるかなと思います。

猫の利き手と性格の関係や、オスとメスで違うと言われる猫の利き手の割合、そもそも利き手がない猫もいるのかどうかなど、調べ始めると分からないことだらけですよね。

このサイトは左利きのライフスタイルをテーマにしているので、利き手の話にはつい反応してしまいます。

人間の右利き左利きと同じように、猫にも「使いやすい前足」があって、それをどうやってチェックするか、どこまで性格やストレスと関係するのかを、徹底的に調査。その上でできるだけ分かりやすく整理してみました。

この記事では、猫の利き手を日常のしぐさから簡単にチェックする方法や、おもちゃやおやつを使った具体的な利き手の調べ方、オス猫とメス猫で傾向が違うと言われる理由、利き手がない猫の捉え方までまとめています。

読み終わるころには、「うちの猫はこのタイプかも」とイメージできるようになるはずです。

もちろん、ここで紹介するのはあくまで一般的な目安なので、「絶対こうだ」と決めつける必要はありません。気軽な観察ゲームとして楽しみつつ、猫の性格や個性をより深く知るきっかけにしてもらえたらうれしいです。

  • 猫の利き手を日常のしぐさから見分ける方法
  • おもちゃやおやつを使った利き手チェックの具体的な手順
  • 猫の利き手と性格・オスとメスの傾向の考え方
  • 利き手がない猫の捉え方と暮らしに生かすポイント

猫の利き手の調べ方に関する基礎知識

猫の利き手の調べ方に関する基礎知識

まずは「そもそも猫に利き手はあるのか?」というところから、飼い主でもできる猫の利き手の調べ方まで、基本の部分をまとめていきます。

難しい道具は必要なく、ふだんの遊びや生活の延長でチェックできる内容なので、気楽に読み進めてみてください。ここを押さえておくと、後半の性格やストレスとの関係の話もグッと理解しやすくなりますよ。

猫の利き手の見分け方とコツ

猫の利き手を見分けるときの基本は、特別なテストよりも「いつも同じ動作で、どちらの前足をよく先に出すか」を淡々と見ることです。

いきなり一発勝負で決めるのではなく、同じようなシチュエーションを何回か作ってみて、右と左の回数をなんとなくカウントしていきます。「今日は右が多いな」「今週は左が多いかも」と、ざっくりしたメモでも十分役に立ちます。

目安としては、片方の前足がだいたい全体の6〜7割くらいの場面で先に出ているなら、その足が利き手っぽいな、と考えてOKです。

逆に、右と左がきれいに半々だったり、その日によってバラつきが大きかったりする場合は、「両利き寄り」「利き手がはっきりしないタイプ」と見てあげると気持ちが楽になります。

人間でも、字を書くのは右手だけど、スマホは左手で持つほうが落ち着く…みたいなパターンがありますよね。

おすすめの観察シーン

観察する場面は、できるだけ猫が自然に動いているときに絞るのがおすすめです。具体的には、次のようなシーンが分かりやすいですよ。

  • ソファやベッドに上がるとき、最初に出す前足
  • キャットタワーの段差を登るときの一歩目
  • 床に置いたおもちゃに軽くタッチするときの前足
  • 飼い主の手にチョイチョイするときの前足

これらのシーンで、「今のは右」「次は左」と頭の中でカウントしていくだけでも、数日〜数週間でなんとなく傾向が見えてきます。余裕があれば、スマホのメモアプリなどに「右7:左3」みたいに書き留めていくと、後から振り返りやすいです。

利き手チェックの基本ポイント

  • 一度の観察で決めつけず、できれば10〜20回くらい同じ動作を見てみる
  • おやつやおもちゃなど、猫が自分から動きたくなる場面でチェックする
  • 体調が悪い日や、ケガをしているときのデータはあまり当てにしない
  • 右・左・どちらでもない、どの結果になっても「その子の個性」として楽しむ

NGパターンとして多いのは、「きょう1回だけ見て右だったから、この子は完全に右利き!」と決めつけてしまうことです。

猫もその日のテンションや体調によって動きが変わりますし、たまたま近いほうの足を出しただけ…ということも普通にあります。

人間と同じで、利き手には日によるブレもあります。左利きの僕自身も、状況によっては右手を使うことがあるので、それと同じだと思ってもらえればイメージしやすいかなと思います。

なので、利き手チェックは「性格診断テスト」みたいなノリで、あまり深刻になりすぎずに楽しむのがちょうどいいです。

何度か観察してもよく分からない場合は、「この子は器用な両利きタイプかもね」とゆるく受け止めてあげると、飼い主側の気持ちもラクになりますよ。

おもちゃで猫の利き手を調べる

一番取り入れやすいのが、猫じゃらしやボールなどのおもちゃを使った利き手チェックです。

遊びのテンションが上がると、猫は反射的に「とっさに出やすい方向」の前足を出してくれるので、利き手が見えやすくなります。

「うちの子はおもちゃに飛びつくとき、だいたい同じ足でパンチしてくるな…」と感じているなら、かなり良い観察ポイントを持っている状態です。

おもちゃチェックのポイントは、猫が本気モードになる前の「最初の一手」をしっかり見ることです。

ジャンプした瞬間の両前足や、連続パンチしている途中の動きは、右も左もごちゃ混ぜになりやすいので、利き手の判定にはあまり向きません。

おもちゃをスッと差し出したとき、最初にスッと伸びてくる方の前足に注目してみてください。

おもちゃを使った利き手チェック手順

ステップ やること ポイント
1. 準備 猫じゃらしや軽いボールなど、猫が好きなおもちゃを用意する 興味がないおもちゃだと動きが鈍くなるので、普段よく遊ぶものがベスト
2. 正面に構える 猫の真正面、少し前足より前あたりでおもちゃを動かす 左右どちらにも手を伸ばしやすい位置にすると、癖が見えやすい
3. 左右からも試す 今度は猫の右側・左側からそれぞれおもちゃを近づけてみる どちらの方向からでも、同じ前足が出やすいかどうかをチェック
4. 回数を重ねる 一日数回、数日に分けて合計10回以上は観察する メモを取っておくと、なんとなくの印象よりも傾向が分かりやすい

慣れてきたら、少し高度なチェックとして「おもちゃの動かし方」を変えてみるのもおすすめです。

猫の目の前で上下にひらひらさせたときと、床を滑らせるように左右に動かしたときで、出てくる前足が変わるかどうかも見てみましょう。

上下の素早い動きに対しては、本能的に素早く反応する足が出やすく、ゆっくりした動きには「じっくり狙ってから出す足」が選ばれやすい、という違いが見えてくるかもしれません。

また、多頭飼いの場合は、猫同士の遊び方を観察するのも面白いです。

片方がじゃらしを追いかけ、もう片方がちょっかいを出すような場面で、どの足を使いやすいかもよく分かります。

同じ環境で育っていても、利き手や遊び方のクセはそれぞれ違うので、「右利き兄弟と左利き兄弟」というパターンもふつうにありますよ。

この方法のコツは、興奮しすぎて飛びつく前の「最初の一手」を見ることです。ジャンプの途中で両前足が出るのはよくあるので、最初に伸びかけた方を意識して見ると違いが分かりやすくなります。「今の一手はどっちだろう?」とゲーム感覚でチェックしていくと、あなた自身も飽きずに続けやすいですよ。

おやつ遊びで猫の利き手を確認

次におすすめなのが、おやつを使った利き手チェックです。小さめのおやつを透明の容器や小箱に入れて、前足でかき出してもらう方法は、動物行動の研究でもよく使われている定番のやり方です。

猫にとっては「お宝探しゲーム」のような感覚になるので、遊びながらしっかり前足のクセを見られます。

やり方はシンプルで、猫の目の前に容器を置き、どちらの前足を先に容器へ入れるかを観察します。容器の口を少し狭くしたり、テーブルの端に置いて取り出しにくくすると、前足をしっかり使ってくれるので判定しやすくなります。

最初は簡単に取れる状態から始めて、慣れてきたら少しずつ難易度を調整していきましょう。

おすすめの容器とセッティング

  • 透明なプラスチックカップ:中身が見えるので、猫の集中力が続きやすい
  • 小さな段ボール箱:側面に穴を開けて、前足だけ入れられるようにする
  • 市販のフードパズル:難易度は上がるけれど、利き手と知育を同時に楽しめる

どの場合も、猫が口だけでおやつを取れてしまうと利き手チェックになりません。前足を使わないと届かない位置におやつを置いて、「どうやって取ろうかな?」と考えてもらうのがポイントです。

おやつチェックで気をつけたいこと

  • おやつの量は少なめにして、何回かに分けてチャレンジする
  • 最初の一粒を取るときの前足をメインのデータにする
  • 猫がイライラし始めたら、その日はやめてまた別の日にする
  • 食事制限がある猫の場合は、必ず獣医師の指示を優先する

食べることが大好きな猫だと、おもちゃよりもおやつチェックのほうが自然な動きが見えます。

ただし、体重管理中の子や、持病がある子の場合は無理におやつを増やさず、いつものフードを一粒使うなど調整してあげてください。カリカリを1〜2粒だけ入れて、数回に分けてチャレンジする形なら、カロリー的にもそこまで負担になりません。

また、複数回やっていると、最初は右ばかりだったのに、途中から左が増えてくる…といった変化が見えることもあります。

これは「とりあえず届きやすい足で試してみた後、別の足でもチャレンジしている」だけのこともあれば、「片方の足が疲れてきて、もう片方を使い出した」という可能性もあります。

どちらにしても、1日の結果だけにこだわる必要はありません。数日〜数週間の平均を見て、「なんとなく右寄りかな」「ほぼ半々かも」といったゆるい結論で大丈夫ですよ。

階段やトイレで猫の利き手を観察

階段やトイレで猫の利き手を観察

遊び以外でも、ふだんの生活動作から猫の利き手を調べることができます。

代表的なのは、階段の上り下りやトイレに入るときの「一歩目」です。こうした日常の動きは、猫が意識せずに使いやすい足を出すので、利き手(利き足)を判断しやすい場面になります。飼い主側も、特別な準備なしで「ついでにチェック」できるのがうれしいところです。

階段がない家でも、キャットタワーを登るときの最初の一歩や、ソファによじ登るときの前足の出方を見ることで、同じようにチェックできます。

トイレの場合は、入り口をまたぐときにどちらの前足を先に入れているかを、さりげなく見ておきましょう。砂をほる動きよりも、「入口をまたぐ瞬間」のほうが利き足のクセが出やすいです。

生活動作で見るならここ

  • 階段やキャットタワーを降りるとき、どちらの前足から踏み出すか
  • トイレの縁や段差を越えるとき、最初に出る前足
  • 段差を飛び降りる前の、そっと出す確認の一歩
  • 寝起きでのびをするときの、最初に前に伸ばす足

生活動作からのチェックを続けるメリット

おもちゃやおやつを使ったチェックはどうしても「実験っぽさ」が出ますが、生活動作の観察は猫にストレスをかけにくいのがメリットです。

長期的に見ていくと、加齢や体調による変化にも気づきやすくなるので、健康チェックの一部としても役立ちます。

例えば、「最近いつもとは逆の足から階段を降りている」「高いところに登りたがらなくなった」といった変化は、関節の痛みや足腰の不調のサインになっていることもあります。

階段やトイレの出入りを数週間単位で軽くメモしておくと、「最近右足を出すことが減ったな」など、ちょっとした変化にも気づきやすくなります。

違和感が続くときは、怪我や関節の不調も疑って、動物病院で相談してみてください。利き手チェックと健康チェックをセットにしてしまうと、「今日もよく動いてるな」「いつも通り元気だな」と、日々の安心材料にもなりますよ。

ここで大事なのは、観察するときにあまりジッと見すぎないことです。猫によっては「見られてる…?」と感じて動きがぎこちなくなり、本来のクセが出なくなることがあります。あくまで日常生活の中で、「ついでにチラ見する」くらいの距離感がおすすめです。

子猫はいつから利き手がわかる?

「子猫のうちから利き手って分かるの?」という疑問もよく聞かれます。

ざっくり言うと、利き手の傾向は生後数カ月から少しずつ見え始めて、成猫になるころにはだいたいの方向性が固まると考えられています。

ただ、これはあくまで一般的な目安で、個体差はかなり大きいです。「生後3カ月から急に右足ばかりになった」という子もいれば、「1歳を超えてからようやく偏りが見えた」という子もいます。

子猫の時期は、そもそも動きがまだ不器用だったり、遊び方そのものが急激に変わったりします。なので、「今はこういう癖があるな」くらいの軽い気持ちで見ておいて、半年〜1年くらいかけて少しずつ傾向をつかむイメージが現実的です。人間の子どもも、箸や鉛筆の持ち方が落ち着くまで時間がかかるのと同じで、「今は発展途上の時期」と考えてあげてください。

月齢ごとのざっくりイメージ

月齢 動きの特徴 利き手チェックのポイント
〜3カ月 動き全体がまだぎこちない 利き手というより、「とりあえず届いた足」を出していることが多い
3〜6カ月 ジャンプや追いかけっこが急に上手になる おもちゃ遊びの「最初の一手」に少しずつクセが見え始める
6〜12カ月 動きに安定感が出てくる 階段やキャットタワーなど、生活動作でも偏りが見えやすくなる

子猫の利き手についての注意点

  • 成長期は利き手が変わって見えることがよくある
  • 無理にテストを繰り返して、怖がらせたり疲れさせたりしない
  • 歩き方そのものに違和感がある場合は、利き手ではなく体の不調を疑う
  • 気になる症状が続くときは、自己判断せずに必ず獣医師に相談する

ここでお伝えしている内容は、あくまで一般的な目安です。正確な情報や診断が必要な場合は、公式情報やかかりつけの動物病院など専門家の意見を必ず確認してください。

子猫の利き手をチェックするときに大事なのは、「大人になったら変わるかもしれない」という前提を忘れないことです。

生後数カ月の時点で左足ばかり使っていても、成長とともに右足の出番が増えて、結果的に右利き寄りになる…といったパターンも十分ありえます。

なので、子猫の段階では「将来どんな動きをする子になるのかな?」と、成長を楽しむ感覚で見守るのがいちばんです。

また、利き手チェックを通して「この子、こういう遊びのときはテンションが上がりやすいな」といった発見もたくさん出てきます。

利き手を知ることそのものよりも、「この子の好み」や「得意な動き方」を知るきっかけにしてもらえると、子猫時代をより楽しく過ごせると思いますよ。

猫の利き手の調べ方と性格傾向

猫の利き手の調べ方と性格傾向

ここからは、猫の利き手と性格の関係や、オスとメスで違うと言われる利き手の傾向、右利き・左利き・両利きの猫の割合など、少し踏み込んだ話をしていきます。

人間の左利きと同じように、「利き手=性格が決まる」というほど単純ではありませんが、傾向として知っておくと、猫との付き合い方のヒントになります。「うちの子、たしかにこのタイプかも?」と感じるところがあれば、接し方を少し工夫してみるのも面白いですよ。

猫の利き手と性格のタイプ診断

猫の利き手と性格の関係については、いくつか面白い傾向が報告されています。

右利きの猫は比較的落ち着いていて、環境の変化にも適応しやすいタイプが多いと言われる一方、左利きの猫は少し慎重で警戒心が強かったり、逆にとても好奇心旺盛でアグレッシブに遊ぶタイプが目立つ、という話もあります。

右利きは「安定志向」、左利きは「チャレンジ精神強め」とイメージすると分かりやすいかもしれません。

また、両利き寄りの猫は、柔軟で空気を読むのが上手そうに見える一方で、ストレスに敏感だったり、気分の波が出やすいタイプがいるとも言われます。

状況によって右も左も器用に使えるぶん、周りの変化に対して敏感になりやすい、というイメージです。ただし、これらはあくまで統計的な傾向の話であって、「右利きだから温厚」「左利きだから臆病」と決めつけるものではありません

利き手別のざっくり性格イメージ

タイプ よく言われる傾向 接し方のポイント
右利き 落ち着きがあり、環境変化にも比較的強い 新しいおもちゃや環境をゆっくり増やしていけば、すぐ慣れやすい
左利き 慎重で警戒心が強い、またはとても好奇心旺盛でアグレッシブ 刺激を与えすぎないよう、休める場所もセットで用意する
両利き 器用で柔軟だが、ストレスに敏感な子もいる 日々の様子をよく観察し、変化があったときは早めにケアする

人間の左利きとの共通点

人間の左利きも、「クリエイティブだ」「個性的だ」と言われる一方で、「不安が強い」「ちょっと生きづらさを感じやすい」など、両面の特徴が語られがちです。

詳しくは、当サイトの左利きのコミュニケーション能力の解説記事でも触れていますが、脳の左右のバランスや環境の影響が大きい点は、猫にも通じる部分があるなと感じます。

大事なのは、「うちの子は利き手的にこういう傾向があるかも」と軽く参考にしながら、その猫自身の性格を観察し続けることです。

同じ左利きでも、めちゃくちゃ甘えん坊の子もいれば、ツンツンマイペースな子もいます。

利き手と性格をセットでラベリングしすぎると、逆にその子の個性を見失ってしまいやすいので、あくまで話のネタくらいの距離感で付き合うのがちょうどいいと思います。「あ〜、なんとなく当たってるかもね」くらいでニヤッとできたら、それで十分です。

オスとメスで違う?利き手の割合

猫の利き手の話でよく出てくるのが、「オスは左利きが多く、メスは右利きが多い」という傾向です。いくつかの研究をざっくりまとめると、オス猫は左利きの割合がやや高く、メス猫は右利きの割合がやや高い、という結果が多い印象です。

ただし、その差はあくまで統計上のもので、個体レベルで見ると右利きのオスも左利きのメスも普通にいます。「男の子=左利き」「女の子=右利き」と覚えてしまうと分かりやすいですが、例外もたくさんいる、という前提は必ずセットで持っておきたいところです。

この性差は、性ホルモンや脳の発達の仕方が関係しているのではないかと考えられています。

人間の世界でも、左利きは男性に少し多いと言われることがありますが、それと似た構図だと思ってもらえるとイメージしやすいかもしれません。

ただ、猫の場合は去勢・避妊手術をしている子も多く、ホルモンの影響をそのまま当てはめることはできません。なので、「あくまでそういう傾向があるっぽい」くらいで受け止めておくのが安全です。

オス・メス別の利き手傾向(あくまで目安)

性別 多いと言われる利き手 ポイント
オス 左利きがやや多い傾向 慎重・警戒心強めといったイメージで語られることがある
メス 右利きがやや多い傾向 落ち着きがあり、安定感のある性格として語られることが多い

どちらも「〜らしい」というレベルの話であり、すべての猫に当てはまるわけではありません。

とはいえ、「オスで左利きだから、やっぱりちょっとビビりなのかな?」「メスで右利きだから、落ち着いた性格になりやすいのかな?」といった視点で見ると、日々の行動の解像度が上がるのも事実です。

例えば、来客があったときにすぐに隠れるオスの左利き猫なら、「この子は慎重なタイプだから、無理に抱っこさせず、隠れられる場所をきちんと用意してあげよう」といった配慮につなげられます。

オスだから絶対左利き、メスだから絶対右利き、という話ではないので、「うちの子は例外タイプだな」と感じたとしても、それは全くおかしなことではありません。

むしろ、その「例外っぽさ」こそが愛猫の個性だと考えてあげてください。人間の左利きもそうですが、平均値から外れているからこそ面白い部分って、けっこうありますよね。

右利き?左利き?両利き?猫の利き手は一体

猫の利き手は、大きく分けて右利き・左利き・両利き(はっきり偏りがない)の3タイプに分けられます。

いくつかのデータをざっくり見ると、右利きと左利きがそれぞれ全体の3〜4割前後、残りが両利きというイメージです。このあたりの割合は研究によってブレがあるので、「大体そのくらいかな」くらいで捉えておくのが良さそうです。

両利きの猫については、「器用で柔軟」「状況に応じて使い分けできる」など、ポジティブに語られることもあります。

一方で、ストレスに敏感だったり、感情の振れ幅が大きいタイプがいる、という指摘もあり、人間の世界の「左右盲」や「隠れ左利き」の話と重なる部分も感じます。

「今日はこっちの足、明日はあっちの足」と、場面によって使い分けているように見える子もいて、観察しているとかなり奥が深いです。

両利きタイプと人間の左右感覚

人間でも、左右の感覚が混乱しやすい人や、隠れ左利きのように場面によって利き手が変わる人がいます。

このあたりの話は、左右盲と左利きの関係を解説した記事でも詳しく書いていますが、猫の両利きタイプを見ていると、「体が自然に覚えている使いやすさ」と「状況に合わせる柔軟さ」のバランスって、動物共通のテーマなんだなと感じます。

タイプ別の暮らしへの活かし方

  • 右利き猫:キャットタワーや爪とぎの入口・開口部を、右側から入りやすい配置にしてあげる
  • 左利き猫:ジャンプ台を左側に置くなど、「左から動き出しやすい導線」を意識する
  • 両利き猫:左右どちらからでも動けるように、通路や動線を広めに確保してあげる

右利き・左利き・両利き、どのタイプであっても上下関係はありません。

遊びの組み立て方や声のかけ方を少し工夫してあげることで、その子が持っている「動きやすさ」を引き出してあげるイメージで接すると、お互いにストレスが少なくなります。

「この子は左からアプローチするとよく遊ぶな」と分かるだけでも、日々のコミュニケーションがかなり変わってくるはずです。

両利きタイプの猫は、見ていて本当にバリエーションが豊かです。気分によって右を使ったり左を使ったりするので、「今日はどっちかな?」と観察するだけでも楽しめます。利き手チェックの結果がどのタイプになっても、「それぞれの良さがある」と思ってもらえたらうれしいです。

利き手がない?猫とストレスの関係

利き手がない、あるいは両利きっぽく見える猫は、「なんだか落ち着きがないのかな?」と心配されることもありますが、必ずしもネガティブな意味ではありません。

状況に応じて右も左も自然に使える、器用なタイプである可能性も十分あります。むしろ、「どちらもそこそこ使える」というのは、環境への適応力としては強みになることもあります。

一方で、ストレスが強い環境にいるときや、不安が強い性格の猫の場合、「どちらの足を出すかを迷いやすい」状態になることもあります。

こうしたときは利き手そのものよりも、生活環境や接し方を一緒に見直してあげるのがおすすめです。例えば、来客が多くて常に人の出入りが激しい家や、騒音の多い場所では、猫がいつも落ち着かずソワソワした状態になりやすく、その結果として動きが不安定に見えることもあります。

ストレスサインとして気になるポイント

  • 利き手云々よりも、食欲や排せつ、睡眠リズムの乱れが目立つ
  • 急に攻撃的になったり、逆に動きが極端に減ったりしている
  • 触ろうとするといつもと違う大きな声で鳴く、逃げる

こうした変化が続くときは、利き手の話だけで自己判断せず、早めに獣医師や専門家に相談してください。正確な情報は公式サイトや動物病院の案内などもあわせて確認し、最終的な判断は専門家と一緒に行うのが安心です。

また、ストレスとの関係を見るときは、「利き手チェックをしているときの猫の表情」にも注目してみてください。

目が細くなってリラックスしているのか、耳が後ろに倒れて警戒しているのか、尻尾がピンと立っているのか、イライラしてバシバシ振られているのか…。こうしたサインは、利き手の結果よりもはるかに重要な情報を教えてくれます。

利き手がはっきりしない猫に対しては、「この子は両利きなんだ」と前向きに受け止めながら、ストレスサインが出ていないかどうかも並行して見ていくのがおすすめです。

もし「最近ちょっと不安定かな」と感じるなら、隠れ家になるような箱やキャットトンネルを増やす、静かな部屋にベッドを置く、遊びの時間を少し長めに取る…など、できる範囲から生活環境を整えてあげてください。

猫の利き手の割合に関する最新研究情報

猫の利き手に関する研究は、ここ十数年でかなり増えてきました。大まかにまとめると、「多くの猫には何らかの利き手があり、その割合は右利きと左利きがだいたい同じくらいで、残りが両利き」という方向性が見えてきています。

また、大規模なデータでは、オス猫は左利き寄り、メス猫は右利き寄りという性差も確認されています。これは、先ほど触れた「オス=左寄り、メス=右寄り」という話の科学的な裏付けになっている部分です。

例えば、イギリス・クイーンズ大学ベルファストの研究チームは、飼い猫にフードタワーからエサを取り出させる課題や、階段を降りる動作、障害物をまたぐ動作などを通して、利き手の傾向を詳しく調べています。

研究の結果、多くの猫が食べ物を取る場面や階段を降りる場面で、はっきりとした利き手の偏りを示すことが分かりました。また、方向性としては、オスは左前足、メスは右前足を使うことが多かった、という報告も出ています(出典:Wells & McDowell「Laterality as a Tool for Assessing Breed Differences in Emotional Reactivity in the Domestic Cat」(Animals, 2019)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31484446/)。

数字との付き合い方のコツ

  • 論文や記事に出てくる割合は、あくまで「調査した集団の結果」だと理解する
  • 自分の猫がそのパーセンテージに当てはまらなくても、全く問題はない
  • 利き手の話は、猫の個性を楽しむためのスパイスとして扱う

人間の左利きの割合の話でもよくあるように、「統計的な数字」と「目の前の1匹」を切り分けて考える視点はとても大事です。数字はあくまで背景情報であって、「あなたの猫そのもの」を語り切るものではありません。

最新の研究情報は今後もアップデートされていくはずなので、「これが絶対の正解」とは言えません。研究ごとにサンプル数や対象となる猫の種類、テスト内容が違うため、細かい数字を比べてもあまり意味がないことも多いです。

興味がある場合は、新しい論文や専門家の解説を追いつつ、情報源を一つに絞りすぎないことも大切です。「複数の研究で、だいたい同じ方向の結果が出ているかどうか」をざっくり確認するくらいが、ちょうど良い距離感かなと思います。

飼い主としては、「利き手があるのは自然なこと」「オスとメスで少し傾向が違う」「両利きっぽい子も普通にいる」といったざっくりしたポイントだけ押さえておけば十分です。

そのうえで、あなたの猫がどんな動き方をするのか、どんなときにどちらの足を使いやすいのかを、日々の生活の中でゆっくり観察していきましょう。

猫の利き手の調べ方:まとめと注意点

最後に、猫の利き手の調べ方と付き合い方をざっくりまとめておきます。

猫の利き手の調べ方は、おもちゃやおやつ、階段やトイレなどの日常動作を使えば、特別な道具なしで誰でも試すことができます。

ポイントは、一度の結果で決めつけず、時間をかけて「だいたいこの足かな」と傾向を見ることです。「今日は右が多かったけど、今週トータルで見ると左が多いな」くらいのゆるい形でOKです。

右利き・左利き・両利き、どのタイプであっても、その猫の価値が変わることはありません。利き手と性格の関係、オスとメスの違い、利き手のない猫の話などは、あくまで「そういう傾向もあるかも」くらいの距離感で楽しんでください。

人間の左利きと同じで、「少数派だからダメ」ではなく、「そういうクセがあるからこそ面白い」と受け止めてあげるのがいちばんです。

この記事のまとめポイント

  • 猫の利き手は、おもちゃ・おやつ・階段・トイレなどの動作から調べられる
  • オスは左利き、メスは右利きがやや多いと言われるが、あくまで傾向レベル
  • 利き手がない(両利き)猫もいて、それも立派な個性の一つ
  • 利き手の話だけで性格や健康状態を決めつけず、全体の様子を見て判断する

人間の左利きの世界でもそうですが、利き手は「その子らしさ」の一部にすぎません。もしあなた自身や家族に左利きがいて、利き手についてもっと知りたくなったら、当サイトの左利き関連記事もぜひのぞいてみてください。

猫と人間、種は違っても、「利き手をめぐるちょっとした生きづらさ」や「個性としての面白さ」には共通点がたくさんあります。

そしてもう一度だけ大事なことを。ここで紹介した内容は、すべて一般的な目安や経験則に基づいたもので、医学的な診断や治療を代替するものではありません。

正確な情報は公式サイトや専門書、かかりつけの動物病院などで必ず確認し、最終的な判断は獣医師などの専門家と相談しながら進めていきましょう。そのうえで、猫の利き手の調べ方を、あなたと愛猫にとって楽しい観察遊びにしてもらえたらうれしいです。

 

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